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第28回日本小児心電学会学術集会

会長挨拶Greetings

会長: 三⾕ 義英

第28回⽇本⼩児⼼電学会学術集会
会長  三⾕ 義英
(三重大学医学部附属病院 周産母子センター)

三重県津市にて開催の第28回日本小児心電学会学術集会(2024年11月29-30日、金土の午前午後)が、来月末となりました。プログラムの詳細のご報告も含めて、ご挨拶をいたします。

本会では、「小児心電学のNext Stage」をテーマに、一般演題、要望演題、招請講演、シンポジウム、国際シンポジウムを合わせて75演題の発表を頂きます。近年、対象疾患の診断と薬物療法・非薬物療法の進歩により、小児期発症不整脈の成人移行例、不整脈が問題となる成人性心疾患患者が増加し、本学会の研究領域は広がっています。一方、学校心臓検診の地域の課題と医療DXなど、新たな視点からの学校心臓検診の議論が始まっています。EPS, ablationなど小児不整脈領域の技術は日進月歩に進んでおり、国内のエキスパート、国際交流から学ぶことも多いかと思われます。以上のことから、「領域横断的」「多領域」「国内外」をキーワードに小児心電学のNext Stageを議論頂ければと思います。

第1日目金曜午後に、シンポジウム1「小児期発症不整脈の移行期医療を考える」を企画しました。小児科、産科、内科の専門家と最近の課題と対策を検討します。国際シンポジウムとして、小児期発症心疾患、成人先天性心疾患に対するEPS/Ablationに関連して、3Dマッピングシステムについて海外のエキスパートと議論したいと思います。特別講演では「小児、先天性心疾患に対する心臓植込み型電気的デバイス治療:Up to Date」と題して、庄田守男教授(東京女子医科大学循環器内科)にご講演を頂きます。

第2日目土曜午前中は、「学校心臓検診サミット」を開催します。要望演題2「学校心臓検診の地域での課題と方策」では、北海道、東北から九州までの全国8地区からの課題と方策について発表があります。シンポジウム2「第3回学校心臓検診の未来を考えるシンポジウム:学校心臓検診DXの地域の好事例に学ぶ」と題して、学会の学校心臓検診DXの提言とオンプレミス・クラウド型学校心臓検診の3地区の好事例が報告されます。検診体制の話題でもあり、検診に携わる全国の臨床検査技師・検査業社、医師会、教育関係者のご参加を期待しています。学校心臓検診の課題とDX化の好事例から、2025年時点での総括となり、明日からの検診にお役立て頂ければと思います。共催セミナーでは小児不整脈における最近のパッチ型長期間ホルターAT-Patchの有用性の講演があります。

他に、要望演題1「ACHDに対するアブレーション」で、増加するACHDで問題となる不整脈へのアブレーションの経験例、要望演題3「小児期発症心疾患に対するICD」で、最近の難治例・蘇生成功例へのICD留置の小児例の発表があります。一般演題として、学校心臓検診関連、臨床不整脈1、2、チャネル病1、2、アブレーション1、2、周産期、周術期、デバイス治療など興味ある9セッションがございます。いずれも興味ある症例を提示頂き、診療と研究に直結するものと楽しみにしています。

開催地の三重県津市は、各地からの交通の便が比較的良好です。私鉄で名古屋から50分、大阪難波から80分、フェリーで中部国際空港から45分です。遠方の先生におかれましては、木曜に前泊頂き、金曜午前のセッションからのご参加をお願いします。また1日目金曜夜に地元の焼肉レストランで懇親会を予定しています。席数に限りがありますが、奮ってご参加ください。折角の機会ですので、伊勢神宮とおかげ横丁・おはらい町、伊勢志摩に足を延ばしていただければと思います。多くの皆様にご参加いただき、熱い討論と楽しい交流の場になることを期待しております。